アナリスト
推奨来高値 +34%
28人の方が、この記事を参考になったと投票しています。

極東開発工業(7226)は23期ぶりの最高益更新に向けて邁進中。東京五輪でも恩恵(2017年02月03日推奨終了)

目標株価は1,600円

  • 1年以内の目標株価は1,600円
  • 目標株価は2013年9月27日比で+25%の上昇余地

目標株価は1,600円とします。これは、2014年3月期の予想EPS107円に基づき、直近3年間のPERレンジの最高値である約15倍を乗じました(一過性費用の調整後)。2014年3月期は23期ぶりに過去最高益を大きく更新し、尚且つ、2015年3月期以降も収益拡大が続くことを勘案すると、最高値を乗じることは十分理にかなうと考えます。また、自動車関連の中では、数少ない「内需株」としても注目されましょう。

投資家に伝えたい3つのポイント

  • 自動車関係の中では東京五輪関連銘柄の代表格ですが、既に足元の2014年3月期は、国土強靭化計画によるトラック販売好調の追い風を受けて、実に23期ぶりの過去最高益更新を達成すると予想します。
  • 大型ダンプカーの受注残が積み上がり、暫くの間は、繁忙状況が続くトラック架装事業が力強い牽引役になります。
  • 東京五輪に向けたインフラ更新需要では、収益性の高いコンクリートポンプ車のニーズが高まると思われます。

Longineは五輪開催決定前から注目企業にリストアップ

まだ東京五輪開催が正式決定する前の9月3日、拙著レポート「東京五輪開催ならメリットを享受する自動車関連企業は?」にて注目企業リストにピックアップした極東開発工業(以下、同社)を、改めてフォーカスします。五輪開催の恩恵享受前でも、2014年3月期に23期ぶりの過去最高益更新を達成する見込みであり、一時の苦境から完全に脱しようとしています。年初来高値を更新したとはいえ、現状の株価には、まだ上値余地が大きいと判断します。

東京五輪関連銘柄としても引き続きフォーカス

東京五輪の開催決定によるプラス効果が出てくるのはこれからです。国土強靭化計画の一層の推進により、ダンプカー等の建設用トラック需要は一層増加すると思われます。そのメリットも然ることながら、それ以上に期待できるのが、同社にとって最も収益性が高いコンクリートポンプ車の需要拡大です。コンクリートポンプ車の増産期待を考慮すれば、足元の業績拡大だけでなく、やはり、五輪関連銘柄としても注目するに十分値しましょう。

大手架装メーカー、ダンプカーに強み

同社はトラック架装の大手メーカーで、特にダンプカーの架装では国内最大シェアを有すると考えられます(筆者推定)。売上構成比は、この架装事業が主力の特装車事業79%、ゴミ処理設備が中心の環境事業13%、不動産の賃貸事業8%です(2013年3月期実績)。特装車事業の利益変動が非常に大きく、多額の営業赤字に陥った期も少なくありません。それに伴い、連結業績の浮き沈みが激しいのが収益構造の特徴です。

完全な棲み分けができているトラックの架装事業とは?

ここで、トラックの架装事業について少し説明します。トラックというと、いすゞ自動車や日野自動車のようなトラックメーカーが全てを一貫生産している印象があるかもしれませんが、実際は違います。トラックメーカーが生産するのは、シャシーと呼ばれる車台部分(エンジンや変速機を含む基幹部分です)だけで、荷台や作業台は、同社のような架装メーカーが生産して組付けます。この“分業制度”はトラック業界では完全に確立されています。

ダンプカーの荷台生産は架装メーカーの守備範囲

例えば、ダンプカーには、資材や土砂などを積み込む大きな荷台が付いていますが、トラックメーカーはこれを生産しません。同社のような架装メーカーが生産して、トラックメーカーが生産した車台(シャシー)に装着するのです。この工程は非常に労働集約的ですから時間を要します。したがって、トラック販売が好調になると、架装メーカーはトラックメーカー以上に繁忙になる構造になっています。

大型ダンプカーの受注残は極めて高い水準に

今後の注目は何と言っても、主力の特装車事業です。東日本大震災からの復興需要が続いていることに加え、国土強靭化計画の本格施行、大型トラック買い替え需要の発生(主に2003年に施行された東京都ディーゼル規制に絡む需要の代替え)等により、同社が得意とする大型ダンプの架装は超繁忙状態です。6月末時点での受注残は約7ヶ月半と極めて高い水準でしたが、その後も受注残が積み上がっている模様です。現状では、新規受注案件の納期は2014年4月以降になる可能性が高いようです。また、中小型ダンプもQ2以降は好調が期待されます。

Q1は特殊要因が発生したが、基本的に業績拡大傾向は変わらず

先の第1四半期決算時に、会社側は2014年3月期の業績予想を、営業利益が期初計画55億円→今回修正62億円、当期純利益が同32億円→34億円に上方修正しました。Q1は主力の特装車事業は、海外(中国)で貸倒引当金を積み増したため業績悪化となった一方で、販売用不動産の売却益計上により、不動産賃貸事業が大幅増益となりました。いずれも一過性事象であり、特装車事業が業績拡大の牽引役となっている状況は全く変わっていません。

2014年3月期は23期ぶりの過去最高益更新へ

上方修正した2014年3月期の会社計画は、営業利益と経常利益が23期ぶりの過去最高更新となっています。しかし、私は、最終的には更に上回り、全ての利益で過去最高益を大幅に更新すると予想します。23年前はまだバブル経済の余韻が残る時期でした。同社は、この23年間に様々な苦難がありましたが、ようやく、それを乗り越えて、大きく成長しようとしているのです。

特装車事業が業績拡大の牽引役

現在の国土強靭化計画を取り巻く環境、私の同社へのヒアリング取材、トラックメーカーへのヒアリング取材等を踏まえると、ダンプカーを始めとする建設向けトラック需要は、当面は好調が続くと判断します。一方、環境事業と不動産賃貸事業は、安定的に推移すると思われますので、2015年3月期以降も、特装車事業の拡大が、そのままストレートに全体の業績拡大(最高益更新の継続)に繋がると考えます。

フル稼働が続く架装事業は生産能力増強が必至?

特装車事業に関して、懸念事項が全くないという訳ではありません。現在、同社の架装工場はフル稼働の繁忙状況です。しかしながら、過度に受注残が積み上がると、生産能力の増強に踏み切らざるを得ない場合が十分考えられます。勿論、生産能力の増強を行った場合、納入台数の拡大(=売上高の増加)に繋がりますから、中長期的な観点ではポジティブ要因と見ることができます。

固定費増加を抑制しながら生産能力を増強へ

しかしながら、トラック架装事業における生産能力の増強は、特殊技術を習得した作業人員の大幅増加を意味しますが、人件費を始めとする固定費増加となって、短期的には業績圧迫要因に成りかねません。ただ、現実的には、現在の高水準な受注残解消には、大なり小なり、生産能力の増強が必要不可欠です。同社は、作業人員の増加を極力抑制しながら、省人化を図れる新しい設備導入を計画しています。固定費増加を如何にして吸収しつつ、事業拡大を推進していくかが、今後の最重要課題となりましょう。

固有のリスク

固有のリスクとしては、架装事業における生産能力不足、及び、その解消(生産能力の増強)に伴う短期的な収益低下が想定されます。また、トラック業界の様々な規制導入による受注変動も固有リスクの1つです。

配当について

会社側の中期的な目標としては配当性向25~30%となっています。ただ、当面は繁忙が続く架装事業の生産効率アップに向けた設備投資も控えており、暫くは配当性向20%程度を予想します。

業績ハイライト

この記事は参考になりましたか?

はい いいえ

28人の方が、「この記事が参考になった」と投票しています。

無料ニュースレターに登録

メール送信

初回登録で推奨銘柄レポートを1本お届け!
> 読者登録規約を登録前にお読みください。

新規ユーザ登録

PR

関連記事一覧

PR

重要事項(ディスクレーマー)

1. 本記事で提供される投資情報等および調査・分析記事は、株式会社ナビゲータープラットフォーム(以下、「当社」)または執筆業務委託先が、記事購読者への情報提供を目的としてのみ作成したものであり、証券その他の金融商品の売買その他の取引の勧誘を目的としたものではありません。

2. 本記事で提供される投資情報等ならびに調査・分析記事は、当社または執筆業務委託先が信頼に足ると判断した情報源に基づき作成しますが、完全性、正確性、または適時性等を保証するものではありません。

3. 本記事で提供される見解や予測は、記事発表時点における当社または執筆業務委託先の判断であり、予告なしに変更されることがあります。

4. 当社は、記事における誤字脱字等、記事の大意、結論に影響が無いと当社が判断する修正に関しては、記事購読者に特段の通知をすることなく、行うことがあります。

5. 本記事で提供される如何なる投資情報等および調査・分析記事に、またはそれらの正確性、完全性もしくは適時性等に、記事購読者が依拠した結果として被る可能性のある直接的、間接的、付随的もしくは特別な損害またはその他の損害について、当社および当社に記事を提供する執筆業務委託先は責任を負うものではありません。

6. 本記事に掲載される株式等の有価証券および金融商品は、企業の活動内容、経済政策や世界情勢など様々な影響により、その価値を増大または減少することもあり、また、価値を失う場合もあります。投資をする場合における当該投資に関する最終決定は、必ず記事購読者ご自身の判断と責任で行ってください。

7. 当社および執筆業務委託先は、記事の内容に関する記事購読者からのご質問への対応など、個別相対性のある追加サービスは行いません。但し、記事内容につき不適切な内容があり、当該内容について確認、修正、削除依頼をいただく場合はこの限りではありません。

8. 本記事に掲載されている内容の著作権は、原則として当社または執筆業務委託先に帰属します。記事購読者は、本記事で提供される情報に関して、当社の承諾を得ずに、当該情報の複製、販売、表示、配布、公表、修正、頒布または営利目的での利用を行う権利を有しません。

9. 本重要事項(ディスクレーマー)は随時アップデートされることがあります。最新の内容をご確認ください。

当社および執筆者による表明

1. 当社の取締役及び、発表前の記事に触れる可能性のある当社職員は日本株(個別銘柄)の取引を自粛いたします。但し、当社入社前から保有している株式の売却や相続等、相当の理由がある場合は本人からの事前申請に基づき取引を許可することがあります。また、執筆業務委託先についても、執筆者は特定の日本株(個別銘柄)を売買した場合(新規ポジションをつくった場合に限ります)はその後3ヶ月間、当該銘柄に記事上で言及することができず、また、記事上で言及した銘柄についてはその後6ヶ月間売買を制限されます。

2. 本記事の執筆者は、本記事で表明されている見解が調査対象会社やその証券に対する執筆者個人の見解を正確に反映していることをここに表明します。また、当該執筆者は、これまでに本記事で特定の見解を表明することに対して、直接的または間接的に報酬を一切受領していないこと、また、今後も受領する予定もないことをここに表明いたします。