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メタウォーター(9551)の「小型株1年」の注目終了。人手不足が収益改善の阻害要因として残る可能性(2016年01月29日推奨終了)

投資スタンス

2016年3月期Q3累計決算発表を受けて、「小型株1年」での注目を終了。

投資家に伝えたい3つのポイント

  • 同社は、2016年1月27日に2016年3月期Q3累計(4-12月期)決算と同時に、通期会社予想の下方修正を発表したが、下方修正要因は、受注タイミングの遅れ等による売上減と一部案件の損益悪化。
  • 売上減の一因としては長納期案件の増加があり、さらに背景には土木分野での人手不足による工事遅れが指摘された。
  • 人手不足は日本の構造問題であり、短期的な解決が困難と見られるため、2017年3月期以降の業績回復の阻害要因として残る懸念があり、中期業績見通しを改めて精査する必要があると考え、「小型株1年」での注目を一旦終了することにした。

「小型株1年」の注目終了

2016年3月期Q3累計決算及び通期会社予想の業績下方修正の内容を受け、小型株1年の推奨を終了する。

下方修正の背景でもある、人手不足は日本の構造問題であり、短期的な解決が困難と見られるため、2017年3月期以降の業績回復の阻害要因として残る懸念があり、中期業績見通しを改めて精査する必要があると考え、「小型株1年」での注目を一旦終了することにした。

下方修正を発表

同社は、2016年1月27日に2016年3月期Q3累計(4-12月期)決算と同時に、通期会社予想の下方修正を発表した。2016年3月期の会社予想は、受注高は従来予想の1,180億円から1,160億円へ、売上高は同1,110億円から1,030億円へ、営業利益は同84億円から52億円へ、純利益は同52億円から27億円へそれぞれ下方修正された。

売上高は▲80億円下方修正されたが、その主要因は、受注時期の遅れ(Q3からQ4へ)が▲43億円、長納期案件の構成比増が▲17億円、土木・建築工事等の遅れ等が▲20億円とされた。

また、営業利益が▲32億円下方修正された要因については、売上減に伴う影響が▲24億円、一部案件の損益悪化が▲8億円とされている。

下方修正はネガティブサプライズ

同社の主力であるプラントエンジアリング事業では、完工タイミングのズレによる下方修正リスクはある程度想定されたものの、顧客の大半が国内官公庁向けであり、中国や新興国市場の景気減速の影響を受け難いと見ていた。それだけに、今回の下方修正はネガティブサプライズである。

特に、今回の下方修正の要因として指摘された「長納期案件の構成比増」や「土木工事遅れ」は、一時的な要因としては片付けられない問題であるため、大きな懸念が残ったと考えざるを得ない。

長納期案件が増えている背景としては、発注側(自治体等)のリソース不足により、基本設計から同社へ依頼する案件が増加していることが背景とされた。また、土木工事の遅れは、人口減、オリンピックに向けてのインフラ整備の需要が高まる中で慢性的な人手不足が続いているためである。

中期業績見通しを改めて精査したい

2017年3月期については、今年度に発生した「一部案件の損益悪化▲8億円」が消失することや、買収した米国のアクアエアロビックシステムズ社が連結業績に寄与することが見込めるため、増益に転じる可能性は高いと見られる。

ただし、今回顕在化した人手不足を背景とした構造問題が残るため、2016年3月期当初に想定していた利益水準まで一気に回復するかは不透明である、というのが筆者の現時点での見解だ。

また、2017年1月28日開催された機関投資家・証券アナリスト向けテレフォンカンファレンス(電話会議)において、会社側は、2018年3月期を最終年度とする中期計画に現時点では変更ないとコメントした一方で、今回の下方修正で顕在化した問題を精査したいともコメントしている。こうした状況を勘案すると、中期計画で掲げている営業利益100億円の目標達成時期が、想定以上に遅れるリスクが払拭できないと筆者は見ている。

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