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  • Tue Aug 02 22:59:46 UTC 2016
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パナソニック(6752)の2016年1Q決算。4カンパニーの業績と見通しを徹底解説

Longine アカデミーから投資家に伝えたい3つのポイント

  • パナソニックの2016年度第1四半期(Q1)売上高は対前年同期比▲6%減となったが、為替影響を除く実質ベースでは同+1%増となり、8四半期ぶりの増収。一方、営業利益は同社が高成長事業と位置付ける分野での先行投資が増加した結果、対前年同期比▲13%減となった。
  • Longineアカデミーでは、同社が利益を伴った事業拡大をめざすなか、2016年度の中でどのような形で先行投資の効果を上げてくるのかに注目している。
  • 急激な円高進行はあったものの、進捗は会社計画通りと説明している。為替前提(1ドル=115円、1ユーロ125円)は今回据え置いたが、経営管理はすでに1ドル=100円、1ユーロ115円で行われている。

4カンパニーの業績と見通しを徹底解説ー2016年度1Q決算説明会

本日はご多用のところ、お集まりいただき、 誠にありがとうございます。それでは、決算概要についてご説明させていただきます。
本日の発表のポイントはご覧の通りです。 ご案内の通り、当社は2016年度 期末決算より、会計基準を IFRSに移行しますが、第3四半期までの四半期決算に おきましては、米国会計基準を適用いたします。第1四半期の売上高は、 為替変動の影響が大きく、減収となりましたが、 為替影響を除く実質ベースで見ますと、 国内やアジアにおける白物家電の販売好調や、 ハスマンの連結子会社化などにより、 2014年度第1四半期以来、8四半期ぶりの増収となりました。営業利益は、 今年度の事業方針に則り、将来成長へ向けた先行投資を実施し、固定費が増加したため、減益となりました。 なお、足元の急激な円高進行の影響につきましては、 合理化等の取り組みにより、概ねカバーできております。
第1四半期の売上高は、前年同期比94%の減収となりましたが、 為替影響を除く実質ベースでは、白物家電の販売好調や、 ハスマンの新規連結効果により、101%と、増収に転換しております。一方で、営業利益は、固定費の増加などにより、 97億円減益の669億円、 当期純利益は、378億円減益の217億円となりました。フリーキャッシュフローにつきましては、ハスマンの株式取得を 実施したことにより、マイナス1,661億円となりました。なお、表の右側に、参考値として、非監査のIFRSベースの実績を お示ししております。米国基準の営業利益に近い項目である調整後営業利益は、 49億円減益の768億円となりました。その他の損益は、マイナス50億円となり、 IFRSベースの営業利益は、56億円減益の718億円となっております。

Longine アカデミーの注目点

売上高は対前年同期比▲6%減となった。ただし、為替影響を除く実質ベースでは同+1%増であり、2014年度第1四半期以来8四半期ぶりの増収。急激な円高進行に加え、熊本地震による影響がAVCネットワークスやオートモーティブ&インダストリアルシステムズの一部に及んだものの、白物家電の好調や米国の業務用冷蔵庫メーカーであるハスマン社の新規連結効果などがあったアプライアンスが支えた。一方、営業利益は対前年同期比▲13%減となった。最大の要因は、住宅・車載・B2B関連など、同社が高成長事業と位置付ける分野での先行投資が増加したためである。同社は固定費101億円のうち約70億円がこれらの事業における先行投資であり、人員増強や先行開発を実施したとしている。Longineアカデミーでは、利益を伴った事業拡大をめざす上ではこうした先行投資も必要だと捉えており、2016年度の中でどのような形で効果を上げてくるのかに注目している。

はじめに、売上高につきまして、地域別の増減をご説明します。地域別に、為替影響を除く実質ベースで見ますと、 日本は、家電の販売は好調でしたが、 ソーラーの販売減などにより、減収となりました。米州は、車載関連やパソコンの増販に加え、 ハスマンの新規連結により、増収。欧州も、エアコン等が堅調に推移し、増収となりました。アジアは、家電が堅調に推移し、増収。最後、中国では、エアコンやデバイス関連の苦戦により 減収となっております。この結果、為替影響を除きますと、 前年同期比101%の増収となりました。
次に、営業利益の要因別増減をご説明します。まず、ハスマンの新規連結による利益増が24億円。 一方、液晶パネル、ICT向けデバイスなどの売上減や、 急激な円高進行に伴う減益がありましたが、 これは、材料合理化等の取り組みで概ねカバーいたしました。 しかしながら、将来の成長に向けた先行投資を含む、 固定費の増加があり、合計では、97億円の減益となりました。なお、固定費増加のうち、大部分が先行投資によるものであり、 当初の想定どおり、住宅、車載、B2B関連の事業において、 人員増強や先行開発等を実施しております。
こちらは、営業外損益等です。営業外損益は、マイナス81億円となりました。 構造改革費用は減少したものの、海外子会社の清算に伴う 損失等により、前年から42億円悪化しました。 この結果、税引前利益は139億円減少の、588億円となりました。法人税等は368億円、 前年同期に、繰延税金資産の評価替え影響があったため、 255億円の増加となっております。この結果、当社株主に帰属する当期純利益は217億円となり、 前年同期から378億円減少いたしました。
続いて、セグメント別の実績をご説明します。この第1四半期より、内部の経営管理を、IFRSにて 行っておりますため、各セグメントおよび事業部の数値に つきましては、IFRSベースとなります。ご覧の通り、売上、セグメント利益に加え、 調整後営業利益とその他損益をお示ししております。
セグメント別に売上とセグメント利益の対前年増減をグラフで 表しますと、ご覧の通りとなります。アプライアンスの売上は、前年に引続き、国内とアジアの家電が 牽引するとともに、ハスマンの新規連結効果により増加。 セグメント利益は、ハスマンに加え、日本・アジアを中心とした 高付加価値家電商品の増販益や、テレビの収益性向上などにより 増益となりました。エコソリューションズは、ソーラーの販売減が大きく影響し、 売上・セグメント利益ともに減少いたしました。AVCネットワークスは、 為替影響に加え、コミュニケーション事業の苦戦や、 熊本地震の影響により、減収。 一方、セグメント利益は、高付加価値商品へのシフトなど 機種構成の良化や、固定費削減などにより、増益となりました。オートモーティブ&インダストリアルシステムズの売上は、 為替影響に加え、主にインダストリアル事業の販売が 減少したことにより、減収となりました。 セグメント利益は、販売減や売価ダウンの影響に加え、車載向け 先行開発投資の増加により、減益となっております。
続いて、セグメントごとに説明いたします。 最初にアプライアンス、製販連結ベースの実績です。第1四半期の事業環境として、 国内の業界需要は緩やかな伸びに留まりました。 海外では、中国が引続き市況が低迷する一方で、アジアが好調を 持続しております。このような中、特に国内では、業界を上回る需要を獲得し、売上は、 為替を除く実質ベースで、前年比同期比107%、増収となりました。 事業別に見ますと、エアコンは、中国の悪化を、猛暑の効果もあり、 日本・アジアの拡販でカバーしました。 食品流通は、ハスマンの新規連結により、増収となっております。 スモール・ビルトイン事業は、美容を中心とした日本・海外での増販が 貢献いたしました。 メジャー事業は、日本のドラム洗濯機が牽引、猛暑のアジアでも、 冷蔵庫、洗濯機が、好調な市況を背景に販売を伸ばしました。 AV事業は、日本における4Kテレビの販売増が牽引しました。セグメント利益は、ハスマンの新規連結効果に加え、円高による効果、 テレビ事業での4Kテレビ等高付加価値商品シフトによる収益性の改善、白物家電の増販効果やプレミアム商品の貢献により、増益となりました。今後も、この増収増益基調を維持するべく、取り組んでまいります。

Longine アカデミーの注目点

アプライアンスのセグメント売上高は為替を除く実質ベースで対前年同期比+7%増となり、利益も増益となった。会社計画に対しても上振れての着地だったようである。米ハスマン社の新規連結が食品流通で大きく貢献し、エアコン事業でも、中国での不振を日本国内およびアジアの好調がカバーした。また、4Kテレビの好調が増益に貢献している。第1四半期の業績をけん引したアプライアンスが今後も増収増益基調を維持する施策を打ち出せるかどうかLongineアカデミーでは注目している。

次に、エコソリューションズです。第1四半期の事業環境としまして、 国内の住宅着工は前年同期比で回復傾向にあります。 しかしながら、ソーラーの国内住宅市場は推定で20%以上縮小しており、 価格下落や、競争激化により非常に厳しい状況が続いております。このような中、売上高は、為替を除く実質ベースで、 前年同期比99%、前年並みとなりました。 事業別に見ますと、 ライティングは、光源事業や欧州デバイス事業の販売減が響き、減収。 エナジーシステムは、ソーラーの市場縮小に伴う販売減が大きく 影響しました。なお、配線器具等、ソーラー以外の事業につきましては、 前年並みの実績となりました。 ハウジングシステムは、建材サプライヤーの部材供給トラブルの影響を 受けたことにより、減収。 パナソニックエコシステムズは、中国の空気清浄機や、アジアでの ポンプ事業の増収などが牽引し、増収となっております。セグメント利益は、ソーラーを中心とする販売減による減益と、 成長事業への先行投資による固定費増により減益となりました。今後の見通しとしましては、ソーラー事業は、国内の市場低迷が続くと 想定しております。 この状況を踏まえ、海外での拡販に取り組むとともに、 セグメント全体として、収益確保に向けた合理化等の取り組みを 追加的に実施してまいります。

Longine アカデミーの注目点

エコソリューションズのセグメント売上高は為替を除く実質ベースで対前年同期比▲1%減とほぼ前年並みだが、ソーラーの市場縮小および低迷に伴う販売減が響いている。会社も想定の通り、今後もソーラー市場の低迷に伴う価格下落や競争激化が続き、厳しい情勢になると考えられる。Longineアカデミーでは、ソーラーの海外における拡販が目論見通りに進められるのか、他の事業でどうカバーするのか、そして、成長事業と位置付けられている住宅分野での先行投資効果がどの時点で発現するのかに注目している。

続いて、AVCネットワークスです。第1四半期の事業環境としまして、熊本地震の影響が、一部商品の 生産・販売に出ております。 製造業各社の現地工場の被災により、 イメージセンサー、ディスプレイデバイス、マイコン等の部品調達に 影響が生じております。このような中、売上高は、為替を除く実質ベースで 前年同期比97%、減収となりました。 事業別に見ますと、 モビリティは、米国での販売体制の建直しによる、推進件名の拡大・ 刈取りの加速に加え、国内販売の好調もあり、増収となりました。 映像・イメージングは、一部の商品で、熊本地震の影響を受けたものの、 高輝度プロジェクターや、DSC・ミラーレスなどの4Kカメラ商品群が 好調に推移し、前年並み。 コミュニケーションでは、固定電話や、従来型アナログPBXなどの 市場縮小が進んだことで、特に米国やアジアで販売が減少。 ソリューションは、アビオニクス事業や海外ソリューション事業が 堅調に推移しました。セグメント利益は、熊本地震による影響や、コミュニケーション事業の 減販影響があったものの、高付加価値商品へのシフトなど機種構成の 良化に加え、固定費削減などにより、増益となりました。なお、「収益改善事業」として位置付けているモビリティ事業では、 販売体制強化に取り組んでいる米国の復調や、新規開発投資の 選択と集中により、収益性は改善してきております。 コミュニケーション事業では、減販損の影響が大きいものの、固定費の 削減など、収益性の改善に向けて取り組んでいるところであります。

Longine アカデミーの注目点

AVCネットワークスのセグメント売上高は、熊本地震などの影響もあり、為替を除く実質ベースで対前年同期比▲3%減となったが、利益では増益を確保した。増益の背景には、高付加価値商品へのシフトが奏功したこと、同社が「収益改善事業」と位置付けるモビリティ事業の収益性改善があると見られる。構造的に利益が出にくいQ1を好調にスタートした形だが、Longineアカデミーでは、モビリティ事業の収益性改善が今後も順調に進むかどうか、そして、市場縮小により苦戦が続くコミュニケーション事業の収益性改善を早期に行えるかどうかがさらなる利益創出のカギになるとみている。

最後は、オートモーティブ&インダストリアルシステムズです。第1四半期の事業環境としまして、 車両販売は、国内が軽自動車の不振で低調でしたが、欧米や中国では 好調に推移しました。 ICT関連では、ノートPC市場は縮小傾向が継続、 スマートフォン市場も低調に推移しました。このような中、売上高は、為替を除く実質ベースで、 前年同期比97%の減収となりました。 事業別に見ますと、 オートモーティブは、国内で熊本地震による車両生産への影響が あったものの、米国・欧州・中国などでの車両販売の好調を受け、 増収となりました。 エナジーは、リチウムイオン電池がICT向けに縮小したものの、 車載向けが伸長、乾電池の拡大もあり、全体では増収となっております。 インダストリアルでは、車載・産業向けは堅調でしたが、 液晶パネルの縮小が大きく影響したほか、 ICT市場の停滞や、事業撤退の影響などにより、減収となりました。 ファクトリーソリューションの減収は、前年同期に中国市場における スマートフォン向け特需があったことや、PC関連向けの不振が主な要因です。セグメント利益は、インダストリアル事業、ファクトリーソリューション事業の 販売減や、テレビ向け液晶パネル等の売価ダウン、 二次電池などの車載向け先行開発投資の増加を、 材料合理化等の取り組みでカバーできず、減益となりました。今後の取り組みとしましては、さらなる材料合理化を進めるとともに、 車載向けリチウムイオンの増産前倒しや、ファクトリーソリューション事業の 増販など、挽回に向けた取り組みを実行してまいります。

Longine アカデミーの注目点

オートモーティブ&インダストリアルシステムズのセグメント売上高は、為替を除く実質ベースで対前年同期比▲3%減となり、利益でも減益となった。Q1は減収や成長事業への先行投資を材料合理化の取り組みでカバーしきれなかった形。特に、液晶パネルやICT市場における二次電池の縮小など、市場環境も厳しい状況にあるようである。今後、好調な車載向けリチウムイオンの増産前倒しや、前年同期の特需の反動減があったファクトリーソリューション事業の復調により、巻き返せるかどうかにLongineアカデミーは注目している。

今年度、継続開示いたします、大規模6事業部とテレビ事業部の 実績は、ご覧の通りでございます。
第1四半期決算のご説明は以上となります。 為替の急激な変動はありましたが、全体としては、 想定どおりに推移していると考えております。3月の事業方針説明会にてご説明しましたとおり、 2016年度の位置付けは、将来の成長に向けての 「足場固めの年」であります。この第1四半期におきましても、 先行投資として、住宅、車載、B2Bの事業を中心に 人員増強や先行開発を実行しており、 戦略投資についても、ハスマンの株式取得を行うなど、 予定通り進捗しております。為替をはじめ、取り巻く事業環境は、先行きの不透明感が あるものの、中長期的な視野に立ち、成長に向けての 打ち手については、今後も着実に実行してまいります。なお、お手元のリリースに記載のとおり、 本日普通社債の発行を決議しております。 この主な資金使途は、前倒しとなった車載電池を中心とする 設備投資資金等を想定しており、財務面からも成長戦略を サポートし、将来の利益成長を目指してまいります。

Longine アカデミーの注目点

同社は2016年度を将来の成長に向けての「足場固めの年」としている。先行投資の実施による減益も意思を持ったものであり、急激な円高進行はあったものの、会社計画通りの進捗であると説明している。為替前提(1ドル=115円、1ユーロ125円)は今回据え置いたが、1ドル=100円、1ユーロ115円で経営管理をしているとのこと。なお、同社は7月29日、普通社債の発行を決議した。主に、前倒しを決めた車載電池を中心とした設備投資資金とのことである。Longineアカデミーでは、同社の成長戦略の進捗を引き続き注視したい。

ご説明は以上となります。 今後も、当社へのより一層のご理解とご支援をお願いいたします。





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