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関東電化工業(4047)の目標株価引き上げ。リチウムイオン二次電池関連部材の本命の位置付けに変更なし(2017年12月30日推奨終了)

投資スタンス

「小型株1年」の注目を継続。Q3累計実績を踏まえて筆者の業績予想を上方修正した。

投資家に伝えたい3つのポイント

  • 「小型株1年」の注目を継続する。
  • 半導体材料、電気自動車向け電池材料が両輪となって中期的に業績を大幅に牽引する点に注目する。
  • 2017年3月期Q3累計(4-12月期)決算発表に伴い同社は通期業績予想を上方修正し、筆者の業績予想も併せて上方修正した。株価は2月14日のQ3累計決算実績の発表後、冴えない展開が続くが、新規投資としては今が絶妙なタイミングと考える。

目標株価の考え方

2016年12月15日に設定した目標株価は短期1,560円、中期1,850円としたが、今回の業績予想の見直しに伴い、新たな目標株価を短期1,590円、中期1,880円と若干引き上げた。

目標株価の算定に関しては前回レポート(2016年12月15日)と同様、同社の自己資本利益率(ROE)19%、東証1部全銘柄平均の株価収益率(PER)16倍から、適正な株価純資産倍率(PBR)を3.0倍とし、今期、来期の予想一株当たり純資産値から計算した。

2017年3月期Q3(4-12月期)決算の概要

2017年2月14日に同社の2017年3月期Q3累計(4-12月期)決算が発表された。

会社側では、Q2累計決算時点で予想していた営業利益76億円(前年同期比▲12.2%減)を86億円(同▲0.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益予想を51億円(同▲36.8%減)から58.5億円(同▲27.5%減)に、それぞれ上方修正した。

会社側の説明では為替前提を100円/ドルから110円/同に見直したためと説明しているが、精密化学品セグメントのリチウムイオン2次電池向け電解質の6フッ化リン酸リチウムの数量・単価の上昇が利益を牽引したと考える。

筆者の予想も同様の背景から営業利益予想を前回80億円から86.6億円、親会社株主に帰属する四半期純利益を前回53.6億円から59.5億円に上方修正した。

配当はQ2累計決算時点での年間8.0円予想を会社側では、今回、同9.0円に増配することを公表している。それでも配当性向は8.7%程度にとどまっており、今後の増配余力は大きいと考えられる。

2018年3月期の業績の見方、減価償却費増で表面上は穏やかな増益に

同社は現在、二つの製品で生産能力の増強を迫られている。ひとつは半導体の分野で3D-NANDフラッシュメモリーの多層回路形成用の6フッ化タングステン(WF₆)、二つ目はリチウムイオン二次電池の電解質6フッ化リン酸リチウムの車載向け電解質である。

いずれの製品もここにきて急激な需要増加に伴い、大手半導体メーカー、電池メーカーからの引き合いに追われている。両製品に関して同社は世界トップのサプライヤーである。

2017年3月期の設備投資額は85億円、前期比2.5倍と急増する見通し。2016年11月に6フッ化タングステンの年産能力を300トンから720トンに増強したが、ユーザーからの引き合いが多く2017年6月に840トンまで再増強するとみている。

6フッ化リン酸リチウムも増強が続く見通し。現在の年産2,400トンの能力を2017年4月完成めどに5,400トンと2.3倍に増強する。足元の状況は内外のユーザー向けにアロケーション(配分)を実施するほどのひっ迫状態が続いている。これは車載向けの電解質は高品質品が不可欠であり、現時点で同社をはじめ日本勢が優位性を維持している。

2017年3月期の設備投資額85億円により、2018年3月期の減価償却費は約20億円負担が増える形となり、利益の出方を押さえることとなりそうだ(減価償却方法:6年定率)。ただし、筆者はこれらの有望な製品群の売上高増加に伴う限界利益増加で、この減価償却費負担を吸収して2018年3月期は今期比+6%増の92億円の営業利益は確保できると予想する。

初年度の償却負担が利益の出方を押さえるが、2年度以降は負担軽減が急ピッチで進み利益の出方も尻上がりとなる。筆者は2019年3月期の営業利益、親会社株主に帰属する四半期純利益とも二桁の増益にできると予想している。

増配へのアクションに期待

2017年3月期の年間配当は9.0円で公表されているが、配当性向はわずか8.7%である。同社では2017年3月期及び2018年3月期はキャッシュを設備投資に重点的に振り向ける方針である。ただ、2019年3月期以降は、旺盛な設備投資が一巡し、キャッシュの方向が増配に向かうことを筆者は期待しており、業績が予想通り好調であれば増配の確度は大いに高まると考える。

業績ハイライト

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