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【決済変化】GMOペイメントゲートウェイ(3769)の株価はどこまで上昇するか。地に足着いたFinTech銘柄(2018年06月19日推奨終了)

投資スタンス

同社は決済関連銘柄では勝ち組であり、今後も収益を拡大できる機会は豊富である。ただ、株価評価(バリュエーション)は絶対値で見ると一言でいえば高い。今回目標株価を設定はするものの、株価が株式市場「全体」が下がる、同社固有の理由ではないタイミングで拾っていただければと思う。

投資家に伝えたい3つのポイント

  • 同社はFinTech関連銘柄といっても「地に足着いた」手堅い銘柄である。
  • 同銘柄の目標株価は10,000円とする。
  • 同社の業績変化の最大のポイントはバランスシートでリスクをとることで収益が拡大していると見ることができる。

はじめに-なぜ今注目するのか

FinTech(フィンテック)という言葉が生まれ、GMOペイメントゲートウェイ(GMOPG)もそのフィンテック関連とされることが多い。FinTechとはFinance(ファイナンス)とTechnology(テクノロジー)を掛け合わせた造語として知られるようになった。

ただ、Longine編集部から言わせれば、GMOPGはFinTech関連銘柄といっても「地に足着いた」手堅い銘柄である。

同社はネット小売店(ECサイト)をはじめとしてクレジットカード決済のシステム導入をサポートする企業でありながら、近頃は加盟店などの接点の多さから「GMO後払い」、トランザクションレンディングなど金融機関としての役割も持ちつつある。

今後はクレジットカード以外の決済手段の選択肢が増えることで恩恵も受けつつ、金融機関としての役割も新たな事業領域となっていくことであろう。

目標株価と株価評価

株価評価(バリュエーション)は絶対値で見ると一言でいえば高い。今回目標株価を設定はするものの、株価が株式市場「全体」が下がる、同社固有の理由ではないタイミングで拾っていただければと思う。

目標株価は10,000円とする。

目標株価の前提は、2018年9月期にPER 92倍を株式市場が織り込むことを前提としている。92倍というのは2017年9月期につけた高値の水準である。

もっともなぜこんなに高いバリュエーションなのか、PERとROE、PBRとともに分解していこう。

図表1はGMOPGのPERの推移を示したものである。一目でわかるであるが、リーマンショック後はPERの水準は大きく下落し、しばらくは20倍程度で推移していた。ただ、アベノミクス以降(2012年11月以降)はその水準が大きく切り上がり、2015年以降はPERで60から100倍程度で推移している。

出所:SPEEDAをもとにLongine編集部作成


では、PBRとROEの推移を見ていくことにしよう。

PBRもPERと同様にアベノミクス以降大きく切り上がり、それ以降変動は大きくなっているが、5から15倍のレンジで推移している。

特徴的なのは、2014年まではROEが切り上がる傾向に応じてPBRも上昇し、2014年9月期以降、ROEの水準が切り下がることになったが、図表1にあったようにPERが切り上がることでPBRも切り上げっていると見ることができる。

こうした関係性は、以下の等式を思い出していただきたい。

PBR(株価/一株当たり株主資本)=ROE(一株当たり当期純利益/一株当たり株主資本)×PER(株価/一株当たり当期純利益)

出所:SPEEDAをもとにLongine編集部作成


さて、今後のGMOPGが上昇するためには以下のような条件が必要となる。

  • 収益の拡大とその成長性の評価(PER面での評価)
  • ROEの切り上がり(PERを固定するとPBR面での反映)

短期的な視点でROEの変化を期待するのは難しいが、配当性向を高めることで現金をバランスシートにため込むことなく、効率的な経営を経営者が心掛けることでPBRが反応する可能性を高めることができる。自己株式の買い入れやその償却も選択肢となるが親会社とその出資比率が単純な意思決定には至らないかもしれない。

となると、短期、つまり向う1年で株価の変化が期待できるのはPERである。

2016年9月期、2017年9月期には大きく業績を伸ばし、その成長性が株価に織り込まれていったが、その状況を今期にも期待したい。

業績と財務内容

GMOPGは継続的に業績を拡大してきているが、業績、特に収益としては2014年9月期以降大きく拡大しているが、その背景となるのは売上構成比の変化である。

図表3はビジネスモデル別の売上構成の実績推移である。特徴的なのはフィーとよぶ処理料売上とスプレッドとよぶ加盟店売上が急激に伸びていることである。

フィーの中には、そもそもの決済代行事業の拡大によるものと「GMO後払い」の取り扱い増大、またスプレッドにはビットコイン関連の取り扱いを含む決済代行事業の好調を範囲するものと「GMO後払い」の取り扱い高増大などが牽引している。

このようにクレジットカード決済などの決済代行事業の拡大と新たな決済手段、そして「GMO後払い」というような新たな事業が積みあがってきている状況だ。

同社の売上は読みにくいが、顧客基盤の広がりとその基盤での決済手段の広がりと取引額が拡大していうのが特徴であり、今後もそのトレンドは続いていくと見ている。

図表4はその顧客基盤と各顧客の年間当たりの売上実績と見通しを示したものである。Longine編集部の予想はこの見通しを前提としている。

では、財務内容はどうであろうか。

バランスシートの負債項目の中で「預り金」が大きく見えるが、これは代表加盟サービスによるものであり、顧客基盤が拡大するのと取引額が増えるのに従って増加は避けられない。

また、負債項目では「未払金」も増えているが、これはマネーサービスビジネス(MSB、金融関連事業)が含まれており、「GMO後払い」やトランザクションレンディングの事業規模が拡大するにつれて増えることになる。

資産項目でも、MSB関連事業が拡大することでリース債権、短期貸付金、前渡金、未収入金が増えて言ことになる。MBS関連の流動資産は391億円ある。

このように、今後もバランスシートは拡大していくことになる。

2017年9月末時点で総資産は831億円であるが、株主資本は206億円と株主資本比率は25%程度であるが、この水準はさらに低下していく可能性は高い。

バランスシートは今後もさらに金融機関の内容に変化していくと思いチェックしていく必要があろう。同社の業績変化の最大のポイントはバランスシートでリスクをとることで収益が拡大していると見ることができる。

配当について

ROEの水準を今後、たとえば20%以上を目指すというようなした際には、配当性向で50%近い水準を目指す必要があろう。

Longine編集部では、今期以降も50%近い配当性向が行われるという前提で業績予想を行っている。

同社固有のリスク

同社の事業内容は金融機関と同様に与信リスクを抱えるようになっていることから、そのリスク管理が十分に行われ、収益を拡大する際の足かせにならないかに注目している。

業績ハイライト

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