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東日本旅客鉄道(9020)は2020年東京オリンピックのインパクト以上に気になる2014年4月の消費税増税(2015年03月12日推奨終了)

目標株価

  • 3年以内の目標株価:10,530円、株価上昇余地+27%(12月27日終値8,290円比)。前回から変更なし。
  • 積極的に投資を推奨したい株価水準: 6,500円以下。前回から変更なし。

投資家に伝えたい3つのポイント

  • JR東の利益や株価に対する東京オリンピックの影響はポジティブですが、すでに株価に織り込み済みだと考えます。中期的には消費税増税とそれに併せて行われる法人税減税や景気刺激策の影響が株価にとって重要だと考えます。
  • 消費税増税は中期的に国内景気及び東日本旅客鉄道(以下、JR東日本)の業績にとってネガティブだと考えていますが、併せて行われる景気刺激策等がどれだけネガティブな要因をカバーしてくかが今後の重要な注目ポイントになると考えます。
  • 3年以内に10,530円、株価上昇余地+27%(12月27日終値比)を狙えると考えます。市場要因で株価が6,500円以下になった場合は積極的に買い。6,500円は2014年3月期利益予想でPER13倍。PER13倍はリーマンショック後の安値水準と同等。

改めて2020年東京オリンピックを考える

2020年のオリンピック開催が東京に決まりました。東京オリンピック開催は業績にポジティブです。東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会によると、今後7年間の経済波及効果は約3兆円と試算されています。また、その後の経済波及効果は3兆円を上回るという民間研究機関の試算もあります。もちろん産業によって、企業によってこの恩恵をどれくらい受けるかは異なりますが、東京オリンピック開催はJR東日本の業績及び株価にとってポジティブであると考えられます。

実際どれくらいの業績インパクトが見込めるのか?

簡単に試算してみました。オリンピック招致委員会によると、開催期間中に850万人の観客が見込まれています。この中にはもちろん都内在住の日本人も含まれていると思いますが、仮にこれらの観客の半分が試合観戦等のための移動手段としてJR東の在来線を利用すると仮定すると(片道400円で仮定)、約34億円の営業利益へのインパクトがあると試算できます。もちろん仮定次第で数字は変わりますが、少なく見積もっても10億円以上のインパクトはあると考えられます。

また、オリンピック観戦に来た旅行客の一部が少し足を延ばして東北や軽井沢、信越の方まで旅行するとさらにプラスの利益インパクトが出ると考えられます。例えば850万人の観客のうち1%が新幹線や特急列車を利用して小旅行(往復15,000円旅費)をすると仮定すると、約13億円の利益インパクトとなります。また、東京への観光客が増える分、JR東日本の行っているショッピング事業にとってもプラスの効果が見込めると思います。

しかし、東京オリンピック効果による営業利益上乗せ分が50億円~100億円規模になったとしても、この営業利益上乗せ分は年間4,000億円規模の営業利益を出そうとしているJR東にとっては1-2%程度のプラスのインパクトにしかなりません。東京オリンピックはプラス効果が見込めますが、7年先のイベントであることと利益インパクトがそんなに大きくはないということを考えると、定量的な株価へのインパクトは直近の株価上昇である程度織り込まれたと言えるでしょう。

東京オリンピック以上に気になる消費税増税の行方

むしろ私は、東京オリンピックよりも消費税増税の行方の方が今後3-5年のJR東日本の株価にとって大きなインパクトがあると考えます。もちろんグローバルな景気やその他もろもろの経済的条件は異なるとはいえ、前回の1998年における3%から5%への消費税増税は日本の景気に対してネガティブな影響を与え、JR東日本の営業収益も伸び悩みました。今回は他の景気刺激策等と合わせての増税であるため、必ずしもネガティブな影響があるとは言い切れませんが、景気刺激策の内容を見て、これらが本当に個人消費にプラスに働くのかどうかを注意深く見極めて行く必要があると考えます。

目標株価とバリュエーション

向こう3年以内の目標株価は10,530円です。これは2016年の利益予想に対してPERで19倍にあたります。

JR東日本のバリュエーションは国内景気上昇局面ではPERで評価するのが妥当と考えます。現在の予想PERは16-17倍ですが、景気回復・拡大局面であった2004年~2007年の高値ベースの平均PERが約21倍でした。したがって、今後アベノミクス効果で内需が刺激され、国内景気が良くなっていく中で、そのときと同程度まで市場の期待値が高まる可能性もあります。

出所:SPEEDAをもとに筆者作成


個別企業のリスク

国内のマクロ景気回復が腰折れして景気が急激に悪化する場合、鉄道事業(特に新幹線)、非鉄道事業ともに利益が悪化する可能性があります。また、キャッシュの還元を株主ではなく賃上げという形で従業員に、もしくは安全投資の増加という形で利用者に還元する場合、市場の増配期待を裏切る可能性があります。

業績ハイライト

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