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  • Wed Oct 03 00:02:00 UTC 2018
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株価がバブル崩壊後高値更新下でのツッコミと投資戦略

TOPIXでは過去サイクルにおいて「売り」の目安となる1800を超え、また日経平均株価ではバブル崩壊後の高値を更新し、2万4000円台をつけるなど株式市場の熱量が高まってきている。もっとも米国の株式市場も堅調なことから、日本の株式市場が好調であるというのはおかしな話ではない。しかし、その内容を見るといくつか気になることが見えてくる。今回はそうした状況を整理し、その中でどのような銘柄を選択していけばよいかを考えてみたい。

東京証券取引所のPBRを振り返る

一般的に株価のバリュエーションを知るにはPERが用いられるが、株価を過去のやや長めのサイクルの中でどのような位置にいるのかを知るにはPBRが向いている。そこで今回は東証1部(TSE1)及び2部(TSE2)のPBRの推移を見ていこう(図表1)。

ここからぱっと分かるのは、大きくは以下の2つだ。

  • 東証1部のPBRは高値圏にあるが、2015年春の水準ほどではない
  • 東証2部のPBRは一時期は東証1部を超えるほどに上昇したが現在は下落基調である

その中でも気になるのが東証2部の動きだ。2016年春以降にPBRは大きく上昇に転じている。なにがあったのであろうか。

図表2は、日本銀行(日銀)のETF購入金額である。2017年までは年間の購入額、2018年以降は8月までの月次の購入額を示している。

日銀のETF購入金額はアベノミクス以降年々増加している。ここまでの株高が「官製相場」といわれるゆえんでもある。2014年から2015年にかけて日銀のETF購入金額は大きく増えているが、東証1部及び2部のPBRも切り上がり始めたのもその頃だ。

また、過去を振り返って特徴的であったのは、2016年4月以降だ。1日当たりの購入金額が300億円台から700億円台に切り上がった。これはちょうど東証2部のPBRが急激に切り上がったタイミングとほぼ重なる。株式市場が「おなか一杯」の状態でさらに日銀がETF購入額を上げたものだから、東証2部の銘柄にまでその影響が及んだと考えられる。

株式市場好調の中で好調なセクター、不調なセクター

株式市場がバブル後高値を更新する中、必ずしもすべてのセクターが好調というわけではない。日本の産業を代表する自動車や電機、半導体関連産業の株価は元気がない。また、これまで長らくの間ロボット化やAIといったキーワードとともに「自動化」というテーマで好調であった機械セクターも株価は元気がない。銀行もスルガ銀行の一件はさておき、こちらもさえない株価推移が続いている。

では、どのような銘柄が上昇しているのかと思う相場ではある。時価総額の大きな銘柄でいえば、トップマネジメントが目立つソフトバンクやファーストリテイリング、そして再生銘柄としてのソニーなど、個社として理由のある銘柄ということになる。

また、中小型株に目を向ければ、個別企業としての競争優位を持つ銘柄はバリュエーションが一見高くても買われ続けるという展開が数多く見られ、ややもすればかなりの「美人投票」の様相を呈していたともいえる。ただ、そうした中小型株は、グローバルで展開する企業というよりは国内で事業規模を拡大し続ける企業が多かったというのも特徴のひとつかもしれない。

ここまでLongineでは、過熱感のある中小型株に対してもストーリーが生きている銘柄であってもレポートで見ているバリュエーションに対して厳格に対応してきた。

今後の銘柄ピックアップのアプローチはどうすればよいか

やはり気になるのは、これまで見てきたように自動車、電機、銀行という日本を代表するセクターの銘柄で外国人投資家が多い時価総額が大きいものに不調の銘柄が多いことだ。また、海外事業比率の高い銘柄も元気がない。株価が好調だからといって必ずしも経済全体も好調ということではない。株価の織り込み具合やセクターごとに温度差は当然常にある。

これまでLongineでは過去の株価サイクルでは「TOPIX1800は売りの準備」と繰り返しコメントしてきたが、日本の名目GDPが大きく成長する見通しに立てなければこの見方に変わりはない。

その中でやはり注目したいのが以下の4つのポイントだ。

  • 輸出企業よりも内需関連企業:名目GDPの60%は消費
  • 価格転嫁力のある企業:人件費上昇は避けられない
  • 適切な値段:バリュエーションが過去サイクルのレンジで無理のない企業
  • スペシャルシチュエーション:全体のバリュエーションが安くいない中で再生銘柄(ターンアラウンド銘柄)のピックアップ

Longineの推奨銘柄は上記の視点は常に持っているが、引き続きそれらの点を意識して銘柄のピックアップをしていきたいと考えている。

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