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KYB(7242)2019年3月期決算。悪材料を出し切ったならばV字回復の会社予想は十分達成可能だが…

決算発表後の第一印象

終わった2019年3月期で悪材料を出し切ったと判断するのは時期尚早かもしれない。株価に対して「中立」な印象。

コメント

油圧技術を展開し、建機向けも強い(ショックアブソーバー、油圧シリンダー等)。ミキサー車架装でも最大手。今般、同社が強みを有する製品の1つである免震・制震オイルダンパーに関する不正検査が明るみになり、大きな社会問題に発展している。

2019年3月期実績は、売上高が対前期比+5%増、営業利益は▲285億円の赤字(前期は209億円の黒字)、親会社株主に帰属する当期純利益が▲248億円(同152億円の黒字)となった。一連の不正検査で明るみになった案件に関する多額の取替・リコール費用発生が主要因。従来の会社予想を大幅に下回る(赤字幅が拡大する)着地となったが、大きなサプライズはない。会社予想が楽観的であったため、概ね予想の範囲内と言えよう。

今回、新たに公表された2020年3月期の会社予想は、売上高が対前期比▲1%減、営業利益は194億円(終わった前期が▲285億円)、親会社株主に帰属する当期純利益が140億円(同▲248億円)。一連のリコール費用発生が一巡し、ある意味で通常の業績に回帰するという見通しだ。何事もなければ、この会社予想の達成は十分可能であろう。ただ、不正偽装問題に絡む追加費用(リコール費用など)が本当に発生しないのかは、現時点では判断し難い。当面はQ1(4-6月期)決算における状況を注視するのが最善策と考える。

今後の注目点

前期(2019年3月期)で悪材料を出し切ったかどうかに注目する。相当程度出し切ってしまえば今期(2020年3月期)は会社予想通りにV字回復の可能性はあり得る。今回問題になった免震・制震オイルダンパーは、KYBが強みを有する製品である一方で、事業全体に占める割合は非常に小さい。悪材料を出し切れば、株価回復への期待は高まると考えられるが、度重なる費用発生を見る限り、もう少し時間を要する可能性が高い。積極的な投資はQ1決算後からでも十分間に合うのではないか。

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